倉木麻衣の歌詞に否定的な人は多い。彼女の歌詞は稚拙で奇麗事ばかりだという。本当にそうなのか。いいや、倉木麻衣の歌詞は、楽観主義に生きる力強い人生観に裏づけされた、深く味わいのあるものなのだ!ということを書き綴っていくブログです。
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第20回「白い雪~怒涛の展開~」の続きです。


「白い雪」はひたすら誰かを想い続けている曲。
しかし、その想いが届くことはない。
倉木麻衣が書く歌詞としては極めて稀な、救いのない曲である。
ただし、一点の光明が「白い雪」に託されていることを忘れてはならない。
それはもちろん「白い勇気」だ。
「白い雪」がオンエアされ始めた頃、多くの人が歌詞中に登場する「白い勇気」という語を誤植ではないかと指摘した。
事実は誤植ではないのだが、無理もないことだったと思う。
まず、勇気を白いとする考えが奇抜すぎる。
そして、何を対象として「勇気」を出すのか全く匂わせておらず、極めて唐突な印象を受けるからである。

私は雪と勇気を掛けるセンスに脱帽した。
ファンクラブの会報を読んで、勇気のカラーは白だという倉木麻衣のちょっとズレたセンスに、「白い雪」「この人はやっぱりおもしろい」とやたらに嬉しかったのを覚えている。
余談だが、私は倉木さんのことをいい意味で変人だと思っている。そして、だからこそ倉木麻衣を好いている。

しかし、多くの人には「白い勇気(雪)」が無理のある掛け詞だと映ってしまったようだ(私もまたその一人である)。
そのため、「白い勇気」を褒める人は少ない。

しかし、「Silent love~open my heart~」という曲の登場が風向きを変えた。
1年に満たない期間で生まれた、さらなるウィンターソング。そして、「白い雪」と「Silent love~open my heart~」はどちらもアルバム『ONE LIFE』に並んで収められた(5,6曲目)。
同系統のバラードを並べて収録すれば、少なからず批判されるであろうことなど制作側は十分予想したはずである。
なのになぜ、あえて並べたのか。
そもそも、なぜ、かくも短い間に2つのウィンターソング(しかもシングル曲である)がつくられたのか。
それは、「白い雪」と「Silent love~open my heart~」を合わせてはじめて一つの詩世界が完結するようにつくられているからではないだろうか。

「Silent love~open my heart~」では、“全てを失ったとしてもあなたと一緒に歩んでいく”という、壮絶な勇気を必要とする決断がなされている。
それを暗示させる伏線が「白い勇気」なのではないか。

私は倉木麻衣の書く歌詞についてある不満を抱いていた。
それは、1曲でなんでもかんでも丸く収めようとすることである。
確かにひたすらポジティブが倉木麻衣の持ち味である。
しかし、現実の辛い状況が確かに描かれなければ、せっかくの彼女の力強い楽観主義が単なる綺麗事だと捉えられてしまう。
倉木麻衣に勇気づけられてきた一人として、それが悔しくてしょうがなかった。

しかし、そんな不満も最新アルバム『ONE LIFE』ですっきり解消された。
『ONE LIFE』が描くのは、まさにno suger coffeeの世界だ。丸く収まらない曲ばかりである。
そして、丸く収まらない、その極致が「白い雪」であった。
「白い雪」はまさに『ONE LIFE』の予告編であったといえるのではないだろうか。


8つの白い雪にふと一つだけまぎれこんだ白い勇気・・・。
周りの誰もが気づかない、かすかな変化。
それを知っているのは、銀世界の雪だけである。

救いのない世界でも、彼女はきっと前に進もうとする。
倉木麻衣の心意気を、私はしかと受け止めた。



久々の歌詞考察となりました。
前回からかなりの間が開いてしまい、続きを待っていてくださった方には申し訳ない限りです。
少々、倉木さんに失礼ではないかという表現もありますが、偉そげに心のままに表現させていただきました。
根底にあるのは、ただ倉木さんへの愛ばかりです(恥)。

【追記(1/17)】
「1曲でなんでもかんでも丸く収めようとする」は、意を尽くした表現ではありませんでした。
そうでない曲だって過去になんぼでもあるわけで、また、まるっと完璧に起承転結を収めた曲も倉木さんはたくさんだしてきたわけで。
ただ、1曲でそんなに急がなくてもいいのになぁ、無理にポジティブに終わらなくてもいいのになぁと思うことがしばしばあったというだけです。
コメント
この記事へのコメント
なるほど!
そういう解釈もできますね。
歌唱上は、「白い雪」を何度聴いても他の”白い雪”と同じで、”白い勇気”とは聞こえませんが。
”掴んだ雪の儚さに”のところの”雪”の方が”勇気”と聞こえますね。
2008/01/20(日) 21:48 | URL | show-cat #-[ 編集]
>show-catさん
私も、歌唱においては、全て“しろいゆき”と言っていると思いますよ。
気づく人が気づけばいいという考えなんでしょう。
2008/01/21(月) 00:02 | URL | SaySay #-[ 編集]
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