倉木麻衣の歌詞に否定的な人は多い。彼女の歌詞は稚拙で奇麗事ばかりだという。本当にそうなのか。いいや、倉木麻衣の歌詞は、楽観主義に生きる力強い人生観に裏づけされた、深く味わいのあるものなのだ!ということを書き綴っていくブログです。
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私はずっと思っていました。
倉木麻衣には、ロックにノレる曲がないと。
ブルージーにノレる曲はいくつもあります。
が、激しくエネルギッシュな曲というとありませんでした。
そういう曲は倉木以外のアーティストに求めていました。
また、倉木にそういう曲を求めるべきではないと思っていました。
彼女にロックな曲はそぐわないだろう、と。

しかし、私の考えは変わりました。
昨年11月に発売された、そう、「Growing of my heart」です。
大野愛果の曲。いかしてます。
Cメロでの転調が最高に好きです。
葉山たけしの編曲。いかしてます。
さすが、Beingでいくつものヒット曲を生み出してきただけあります。彼の編曲でなければ大野さんの曲が生かされなかったでしょう。
確かに倉木の曲にしては激しいのですが、適度に抑制が効いていて、いかにもこれロックだな~というような曲にはなっていません。
そして、倉木の歌唱。冴えてます。
何度聴いても飽きないように歌い方に工夫を凝らしています。
同じ歌詞のところでも微妙に歌い方を変えており、またそれがばっちりはまっている。

そしてそして、倉木の歌詞です。
ダサくないですか、これ。
いきなり何をいうか!と怒られそうですが、まあとにかく続きをご覧ください。


1.Growing of my heart
作詞:倉木麻衣
作曲:大野愛果
編曲:葉山たけし

2.Seven Nights
3.Winter*Swear

私はこのダサさがたまらなく好きです。
倉木にしかだせないダサさです。
っていうかダサいダサいうるさいですが、それがこの曲の魅力だと思うんです。

未来へ荷造り済ませてbaby 明日の物語へ歩き出す
吐息ひとつだけで 崩れかけたイエスタディ

こんな歌詞誰が書けますか?
倉木は難しい言葉をほとんど使いません。
なので、一見するとありきたりな詞に思えてしまいます。
ちまたによくある安直なポジティブソングのように。
しかし、倉木は誰にでも分かる言葉を用いながらも、他の人とは違った世界観、また他の人より一歩ぬきんでた価値観を、歌詞の中に取り込んでるように私は思います。

「Growing of my heart」はどのような世界を描いているのでしょうか。
他者との触れ合いのようなものは全く描かれていません。
「君」という言葉は使われますが、この「君」は近くにいるのではなく、「ベストオブヒーロー」的な人物を表しているようです。
ですから「君」が同性である可能性は大いにあります。
それは、聴き手が自らの状況に合わせて捉え方を変えていけばいいのでしょう。
孤独だった主人公に「君」という強さが生まれた。
しかし、主人公は心の強さの核として「君」をもちながらも、自分の力で峠を越えていきます。
人生は山を登ってはくだる、そんな連続ですが、主人公は誰にもよりかからずに、弱音を吐くことはあるでしょうが、一人で歩いていくのです。
ですが、それは孤独とは違います。
「君」のようになりたい。
「君」のいる高みにまでたどり着きたい。
そんな思いが主人公を支えています。
それは、「孤高」といっていいんじゃないでしょうか。
主人公が抜きん出てるというわけではないでしょうが、人間のもってる強さが存分に発揮され、ある種の気高さを感じさせます。

主人公の心の奥は輝き始めたばかりです。
それが、今は輝いていないかもしれない人の心の輝きを促します。
今まさに峠に差し掛かっている人の背中を押してくれます。
聴き手は主人公と自分をダブらせ、「ここからはじめよう」という気持ちを湧き出すことができます。

この曲で最もハイになるのがCメロです。
新しい 光と影は
誇り高き君と 足踏みする僕を映す
I can find out my life


君を心に秘めて、こう叫ぶ主人公。
「俺は人生を見つけ出せるんだ!」
なんと晴れ晴れとした情景でしょうか。
そしてなんという作詞センスでしょうか。
こんな言葉の使い方、普通できません。



「Growing of my heart」はある意味、「ベストオブヒーロー」と同じテーマ性を持っています。
もうすぐアルバムが発売となりますが、シングル曲3曲に一貫性が感じられ、前作にも増して期待しています。
私のなかでは、倉木最高の名盤は2nd アルバム「Perfect Crime」ですが、それと並ぶ名作になって欲しいと思います。
あと約2週間なので、もうほぼ完成してるんでしょうね。
どきどき、わくわく、そしてやっぱちょっと不安(笑)。
コメント
この記事へのコメント
はじめまして。YOUと言います。
自分は倉木麻衣ファン歴5年になります。

今までのブログでの歌詞の解説拝見させていただきました。

僕も 「未来へ荷造り済ませてbaby 明日の物語へ歩き出す」
を聞いたときは
「…マジっすか!?」
と思いました(笑)

でも倉木独特の聞き込めば聞き込むほど味が出る歌に、いつの間にかダサカッコイイ(笑)と感じ好きになってましたね。

最近、宇多田のアルバムを友人に借りる機会があり聴いたんですが、なんか全く心に響きませんでした。
ただ書かれた歌詞を音楽にして歌っている。そこに何かが残ることは無く軽快なサウンドがあるだけ…

一時は世間から比較されたり色々言われましたが、こうも感想が変わるのかな(ただの自分の好みかもw)と感じてしまいました。

こんな古い記事に対して引っ張り出して&話が脱線してすいませんが、僕は今の倉木麻衣が、倉木麻衣のもつ信念で作りだされていく音楽が好きです。

もうすぐ「白い雪」発売ですね。

また解説拝見さえていただきたいと思います。
2006/12/19(火) 09:36 | URL | YOU #mQop/nM.[ 編集]
>YOUさん
はじめまして!コメントありがとうございます!

「…マジっすか!?」ですか(笑)。
この曲は歌詞に対してやや批判的な意見が目立っていたので、あえてダサいという言葉を強調して「ダサくたっていいじゃん」と書いてみました。
ただ、「ださい」という言葉を辞書で調べてみると、「言動・服装・好みなどが、野暮ったくて魅力のないさま」とありました。そもそもダサいって言葉は魅力ないって意味を含んでるんだぞ~!と突っ込まれたら、反論しようがないですね(^^;)。
まぁ、つまりダサカッコイイんですよね(笑)。そう評すのも、微妙な気がしたりしなかったりですが。

宇多田さんの音楽に関しては、彼女は彼女で人とは違う魅力を持っているように思います。最新アルバムはなかなか良い出来でしたし。ただ、すぐに飽きが来てしまい、愛聴するにまではどうしても至らないですね。それがなぜかはよく分からないんですけど、彼女が「巧すぎる」ことが原因の一つなのかもしれません。
でも、倉木さんには宇多田さんの「巧さ」を見習って欲しかったりもするんですよ。
なんだかんだいっても、私が強く惹かれた方は倉木さんなわけですが。

私も、倉木麻衣の現在の信念のままに作り出される音楽が好き・・・かな。出したい注文は一杯ありますが、彼女の根底にある信念に私はずっと魅力を感じています。

私がコメントを返すのが遅くて、とっくに「白い雪」が発売されてしまいましたね(笑)。
「拝見」なんて滅相もございません。上から見下ろす感じでよろしくお願いします(笑)。
「白い雪」の歌詞考察、いつになるか分かりませんが、楽しんで頂けたら幸いです。
2006/12/21(木) 02:23 | URL | SaySay #-[ 編集]
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