倉木麻衣の歌詞に否定的な人は多い。彼女の歌詞は稚拙で奇麗事ばかりだという。本当にそうなのか。いいや、倉木麻衣の歌詞は、楽観主義に生きる力強い人生観に裏づけされた、深く味わいのあるものなのだ!ということを書き綴っていくブログです。
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※2006年10月7日に書いた記事に加筆したものです。

曲を聴いた時に“辛い時こそ自分自身と向き合うべきだ”という思いが出て来て、一心に歌詞を書き綴っていった曲です。辛い時こそ自分自身と向き合うんですけど、その中で周りに自分を支えてくれるみんながいる事や、好きな人がいる事、そして家族がいる事を思っているからこそ頑張っていけるという内容になっています。


倉木麻衣『DIAMOND WAVE』セルフ・ライナーノーツ
「Music Freak magazine 8月号 Vol.141」より

倉木麻衣は「家族」の話をあまりしません。
あくまで「あまり」というわけであって、母親や兄弟の話をしたこともあります。が、他のアーティストと比べると、家族の話をあまりしない人だなと、長年ファンをやっている私は思っていました。

私はこのライナーノーツを読み、あえて「そして」と強調して「家族」という語を持ち出してくるのは特別な意味があるのだろうと思いました。
そういうことから『DIAMOND WAVE』9曲目収録の「今 君とここに」を考察していきたいと思います。


私は初め、この曲を単純にリスナーに向けたメッセージソングと見ていました。とりあえずそれで十分意味は通る。
しかし、
自分自身と向き合う」というテーマ
と、
周りに支えてくれる人がいる」というテーマ
が、どちらも中途半端に扱われているという感じがして、心に響いてきませんでした。軽いメッセージソングだなというのが、正直なそのときの感想です。

しかし、ある日、ふと頭に浮かびました。
今 君とここにいる」の「ここ」ってどこだろうな~、そういえば、「Narural」にもこういう歌詞があったな~。
そしてピンときました。
この曲は「Natural」の世界を描いているんじゃないだろうか、と。

考えてみると、「今 君とここに」と「Narural」が描いている世界観は似ています。
ここで、「Natural」について軽く振り返ってみましょう。
「Narural」といえば、「Time after time~花舞う街で~」のCWで隠れた名曲として知られていますが、倉木麻衣のオールドファンには痛々しく響いてくる曲ですよね。
思い返せば、アンチ倉木麻衣という人がたくさんいた時代がありました。
ファンサイトの掲示板が荒れに荒れた時代がありました。
今となってみるとなつかしいですが、「Natural」を聴くとあのころを思い出します。

「Natural」の歌詞にはこうあります。
誰もが指さしてる あの子は誰なの?と
それでも戻るわけにはいかない

そうです、倉木麻衣は指さされてきました。
そしてそのなかで彼女はこう叫ぶのです。
Ah「私はここに」いるの!!
自分の存在を主張し、また肯定する叫びを発します。

しかし、そのとき彼女は決して一人だったわけじゃなかった。
「ここ」に一緒にいてくれた人。
傍にいて語りかけてくれた人がいた。

それを歌にしたのが「今 君とここに」――。

そして冒頭に引用した文章に戻ります。
辛い時こそ自分自身と向き合うんですけど、その中で周りに自分を支えてくれるみんながいる事や、好きな人がいる事、そして家族がいる事を思っているからこそ頑張っていける

そう、傍で大いに支えてくれたのは家族なのでした。

さらに引用してみましょう。
ファンクラブ会報(vol.24)に載っていた西室ディレクターのコメントです。

この曲はなぜかデモの段階からMaiさんが“女の子の曲”と呼んでいたので、スタッフの間でも“女の子の曲”と呼んでいました。
(中略)
間奏の間に入っている遠くで聴こえるメロディーは過去の記憶を表現しています。


つまり、
女の子=過去の倉木麻衣
過去の記憶=何か言われることを恐れていた頃の記憶
なのです。

長々と述べてきたので、私の(あくまで)持論を整理します。
「今 君とここに」は・・・
(1)倉木自身が体験した家族からの支えをモデルとしている
(2)「Natural」を別の角度から描いたものである

倉木はあえてこの歌詞を抽象的に描いたのでしょうから、この歌詞を味わう側としては広い解釈で楽しむのが正しいのだと思います。が、私はそこをあえて独断と偏見で深く追究してみました。



さて、それでも「今 君とここに」の解釈は十分とはいえません。
歌詞にまだ大きな謎かけが残っています。
よ~く、歌詞を見ながら「今 君とここに」を聴いてください。一箇所おかしい場所があります。

それは最後のサビにあります。
そうね 願いは届くはず
ここは、実際には“願い”とは歌われていません。“光”と歌われています。そして、その発音は“光”だとは分かるものの、極めて曖昧にされています(ヒカイと聴こえた人もいるでしょう)。それが倉木麻衣が意識してここを歌ったことを示していると思います。

この謎に対して私は、これだ!という解答を持ち合わせていません。
でもそれで終わるのもなんなんで、根拠の薄いものですが、私の解答を一つ提案しておきたいと思います。

5thアルバム「FUSE OF LOVE」の歌詞カードの後ろのページにこのような言葉が記されています。

信じること
愛すること..
きっと光に近づいていける


この「」とは何ぞや?
それに対しての倉木麻衣からの回答ではないか。
自信は全くありませんが、私はこのように考察しました。

倉木麻衣がなぜ“光”を“願い”の裏に秘したのか、興味深い議論の種になりそうです。



最後に一言。
そうね 少しは強くなれる
私はこの「少しは」という言葉に、“光”を感じました。
コメント
この記事へのコメント
どうもです。
SaySayさんの解釈シリーズ来ましたね!こうやって読んでいくとやはりとても参考になります。
今回の解釈への議論は置いといて、Naturalのときのことを思い出していました。
倉木さん、このまま引退してしまうんじゃないか。なんていらぬ心配すらした記憶があります。
しかし、倉木さんはあくまで強かった。その影には彼女を深く支えた人たちがいたのでしょうね。
ちなみに私が彼女を本物だと確信したのは、それ以前から彼女に対する言われなき中傷が横行しており、それに対して彼女側はまったく動ずることがなかったことを見てきたからです。
デビューから7年が経過しましたが、いよいよの活躍を期待したいです。
2006/12/10(日) 00:12 | URL | plus10 #XSzS5XSA[ 編集]
>plus10さん
どうもです!
解釈シリーズですか(笑)。かっこいいネーミングありがとうございます(^^)。

倉木さんは強い人だと思いますね。
あっけらかんとしていて弱さをあまり見せない。その裏側を見せた数少ない楽曲が「Natural」なんだと思います。

私は歌詞に現れているその倉木さんの「強さ」に非常に魅力を感じていますし、だからこそ倉木さんの歌詞が好きになったのだと思います。
2006/12/10(日) 21:51 | URL | SaySay #-[ 編集]
初めてこちらのサイト拝見させて頂きました。滴草さん関連のサイトを辿っていったら偶然辿り着きました。私は滴草さんも好きですが、倉木さんも好きなので(最近CDの整理をしていたら倉木さんのアルバムも出てきてここ数日1stと2ndアルバムを引っ張り出して頻繁に聴いてます♪)ということもあり倉木麻衣の詩に想うというタイトルを見て気になって覗いてみました。
歌詞考察もいくつか読ませていただきました。いつも曲を聴いてるときは深く考えず流して聴いてしまうことが多いのでこちらの歌詞考察を見ながら改めて歌詞について考えてみるとこういう意味も含んでいるんだとかいろいろ再発見したところもあり楽しく読ませていただきました。そして倉木さんのサイトをさっき見たらトップページでニューシングルが少し流れてました。冬にぴったりな感じの新曲ですね。12月でもうデビュー七周年なんですね。それだけ自分も年をとったのかと考えると・・^^;私は倉木さんのアイドルでもいけそうなキュートなルックスに対して自ら作詞を手がけていたりテレビ出演などのメディアでの活動よりもライブ活動をメインにしているなどアーティスト性の高いところが好きです。ツアーなどライブ活動には力を入れてらっしゃるのでこれからも末永く活動してほしいですね!
2006/12/12(火) 01:26 | URL | miki #-[ 編集]
>mikiさん
はじめまして!
滴草さんのファンサイトはまだまだ少ないですよね。
滴草さんの話題はどうしても少なめになっちゃってますが、新曲やライブなど目立った動きがあればどーんと応援していくつもりです。

さて、倉木さんのアルバムはしばらくお蔵入りでしたか(笑)。
3rd以降のアルバムも機会があれば是非お勧めしたいです。といっても、私は2ndが一番好きなんですけどね。
歌詞の考察に関してはこのブログで唯一本腰を入れてやってるので(笑)、楽しんでいただけるとなによりです。
倉木さんが7周年を迎えたということで、皆いつの間にか年をとっていくんだなぁとしみじみ思いました。将来、倉木さんの昔の曲を聴くたびに、自分の青春の1ページ1ページを振り返ることになるんでしょうね。
倉木さんの作曲作品が来年あたり来ると思いますよ。「白い雪」も含めて楽しみは尽きません。10周年を目指していざ行かん!といった感じでしょうか。

偶然辿り着いたのも何かの縁(笑)、これからもよろしくお願いしますm(_ _)m。
2006/12/12(火) 21:22 | URL | SaySay #-[ 編集]
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